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建設業の総務・経理に携わって、数十年… ”脱どんぶり勘定”を目指す経営者様の補佐役として事業で邁進中。日々の出来事や思いを綴ります。
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久しぶりに、町医者の紹介状を持参して大きな病院に通院した。

その病院には
①病院理念
②患者さんへの約束
③職員の行動規範
④患者さんの権利と責務
4つの事が大きく掲示されていた。

気のせいか看護師さん職員さんそしてドクター迄親切で丁寧にお話されたり、分らない事の説明も親切に教えて頂いた。

医療従事者と患者さんはお互いに敬い共同で良好な協力関係パートナーシップを築く
と書いてあった。

これらの事を掲示する事で職員の意識も変わると思う。本当に大きな病気になったらこの病院にお世話になりたいそんな気持ちにさせてくれた病院です。

話は変りますが、建設業の会社にも経営理念や目標が額縁に掲示されている会社も見受けられます。

又安全の方針であったり、今月の安全目標等も掲示されていたり社員相互に発表されたりしている会社もある訳です。

これらの事を病院に倣い、現場に掲示したりお客様が来社される展示場等に掲示されて外部の方にみられる事で自らを奮い立たせる効果があるのではと思います。


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ある専門工事の会社さんの話です。大変な増収増益でここ3年程急伸しています。

職人さんを除く社員数が社長も含めて6名です。

売上高12億÷6名=2億円
粗利益高25%として12億X0.25=3億÷6名=一人5千万の粗利益

職人さんの社員さんは工事原価に含めていますので原価の扱いです。社長と専務監督さんが2名で実質まわしています。あとは事務方の経理的なパートさんと安全書類や請求書等の管理が1名

他のお客様と単純には比較出来ませんが、
他の会社が売上3億で6名の場合と比較した場合、4倍の一人あたりの稼ぎがある訳です。

理由を考えると
売上が増えても間接人員の増員はしてきませんでした。又社長の超人的な働きも原因です。完全休日1年に3日位だそうです。社員さんも毎日遅くまでの残業は当たり前の世界です。

売上高経常利益率が12%は素晴らしい結果だと思います。

しかし、万一社長が倒れたりしたら、会社の存続は難しくなる社内体制です。

ここが弱みであったり、此処まではOKの判断としても、これ以上の会社の伸びにはリスクも大きく一度将来の会社像を見つめ直す機会だと経営計画の策定等ご提案しています。

建設業の社長さん、御社の社員一人あたりの売上高と粗利益高、一度見つめて下さい。

成績不振の会社は一人平均の粗利益高が1千万に満たない会社もあります。

幾らが正解は無いと思いますが、自社を知る部分で考える事も重要です。

専門工事業で年商15億の会社様から、経営事項審査を今後受けて将来的に公共工事の仕事もしたいとご相談を頂きました。

決算書を拝見すると、売掛金の中に工事の売掛金と兼業事業の売掛金が合算されて入っている。
建設業では売掛金の事を完成工事未収入金(つまり完成した工事代金の売掛金)と言います。
此処に兼業事業の売掛金も含めては拙いと思う。

又仕掛品の勘定科目が使用されていましたが、未成工事支出金の事で名前は違うが内容は同じでした。

問題なのは負債勘定の前受金が工事の未成工事受入金と兼業事業の単純な前受金が合算されていました。此処は意味合いも違うし拙いと思いました。

又買掛金と工事未払金は同じ意味ではありますが、買掛金の明細を拝見すると外注費と仕入の未払だけが買掛金に計上され、工事原価の扱いの経費等は販管費の未払や本来であれば未払消費税で表示すべき消費税の未払分や役員報酬や給与等の人件費も一緒に未払費用の表示になっていました。

このように税理士さんの税金が同じなら勘定科目の設定はいい加減にされている税理士さんもよく見かけられます。税金が同じでも分りやすく、見栄えの良い決算書を作る事が決算書の評価を高めるためにも重要な事だと思います。

顧問税理士さんにこの事をどう伝えて、来期から建設業の様式で正しい決算書にして頂くのか、

又は経営審査をご担当される行政書士さんにご説明して、県庁に届ける年度終了届や経営審査の書類を考慮頂くのか?

いずれにしてもこの社長に正しく理解頂く事が重要で、上手く説明しなければと思っています。
その上で社長の判断に委ねたいと思います。



6月決算のお客様のお話です。総合建設業で今期の売上高は8億円ですが、平均の粗利益率が好調で25%の結果です。

粗利益額として約2億円稼ぐ事が出来、好調な決算を終える事が出来そうです。原価を意識して頂いた結果が出た事で非常に喜ばしい事です。

2期連続して好調な為過去の累積した債務も一掃できそうです。

しかも決算時受注残も約7億円あり、来期も明るい見通しと思いきや、受注残の工事には大型物件の厳しい利益の工事もあり、現状の平均粗利益率は15%位の見込みです。

と言う事は今期並みの成績を残す為には、今後の受注工事を約4億円粗利益率を今期並みの25%確保したとして、今期と同じ粗利益額となり固定費の増加がなければ今期と同じ成績になります。

結果今期なみの最終利益を確保する為には、11億の売上が必要になります。売上高では約4割の上昇となります。

しかし最終利益は同じ結果となる訳です。少し残念な気もしますが、言いたい事は

①1年前にそこまで見える経営が出来る事の素晴らしさ
②受注済の工事も今後の受注工事も粗利益の拡大に最大限の努力が必要な事
③問題は売上高ではなく、粗利益額である。

これらのお話をお客様が理解されて更なる儲かる経営をして頂く事が私の願いです。

お客様の年商7億円の専門工事の会社さんの施工管理のご担当者様から電話がありました。

この会社では毎月、全体の完成工事高や粗利益等の会議が有りお客様毎の粗利益や担当者毎の粗利益等発表され目標管理のチェックと改善等話し合いが有り、社員さんの利益に対する意識の高い会社です。

電話の内容は
服部さん下請けさんに一部材料を支給する工事の利益率を改善する為にこんな形に改めたいのですが、如何ですか?そんな質問でした。

現在 元請先の請負金額 220万-外注支払金額195万=粗利益25万(11.36%)
下請先に支給分の売上金額 45万-支給材の原価30万=粗利益15万(33.33%)
この工事の合計 売上金額265万-合計原価 225万=40万(15.09%)
これが現在の処理方法です。

彼が提案してきたのは、下請先に売上を計上せずに支払金額から相殺分を差引く形を取れば利益率が改善できると言う事でした。

元請先の請負金額 220万-(195万-45万+30万)=40万(18.18%)
確かに15.09%⇒18.18%に利益率は良くなります。

でも粗利益額40万は同じです。利益が増える訳ではありません。分母が違うので率は良くなりますが、額は同じです。でも考える事に拍手を贈りたいと思います。

もう一つ何故現在の方法なのか?について説明します。
以前に相殺忘れが見つかり、この場合ですと45万引く事を忘れるケースが有った。
220万-195万-30万=△5万円、勿論ミスの話ですが、監督が相殺の指示を経理に言い忘れる事有りうる話です。実際にこんな事が発生する会社も見受けられます。

従って個別に工事番号をとり原価管理を実施して11.36%の低い粗利益率を考える機会を頂く

又30万円の原価が下請先に請求する迄、未成工事支出金として毎月確認資料に掲載される為45万の請求忘れを防止する目的が有りました。

言葉の中で粗利益率を上げようと話をする事で本質を見失われた形ですが、

言いたい事は、目標営業利益3千万とすると 粗利益>固定費(固定費1.2億)1.5億円の粗利益の確保が重要です。

社員さんからこんな形のお話を頂ける、素晴らしい会社に成長された事を喜びに感じています。



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プロフィール
HN:
服部 正雄
性別:
男性
自己紹介:
長年にわたる建設業での総務・経理経験を活かし、”脱どんぶり勘定”を目指す経営者様の補佐役として『株式会社アイユート』を設立し、事業に邁進する。
コンサルティングと原価プロにより、事務処理型の経理からの脱却・攻めのデータ・数値分析手法で経営改善を実現する。

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