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建設業の総務・経理に携わって、数十年… ”脱どんぶり勘定”を目指す経営者様の補佐役として事業で邁進中。日々の出来事や思いを綴ります。
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お客様の専門工事業、年商6億円の会社さんのお話です。

この会社では毎月現場監督さんや事務方の担当者、社長さんを交えて工事部門毎の目標や進捗状況の確認や元請毎の完成工事高や粗利益高の資料や大型工事の予実管理等の会議が行われています。

社長曰く毎月決算する事で、成績結果が励みになり、社員の売上や利益に対する意識が高まり、原価の管理を横展開で利用される事で、毎期黒字を継続され良い結果が生まれています。

先月の会議終了後、入社3年位の30代の社員さんが私の所に挨拶に見えました。

「来月一杯で退職する事になりました。永い間お世話になりました』そんな話でした。

理由を聞くと、親が事業を経営しておりその事業を継ぐ為に退職させて頂きます。との事

その時に毎月の会議で数値管理や目標管理の実践をさせて頂き、これからの事業継承に

“めっちゃ参考になりました”そんな感想とお礼を言われました。

この社員さんも3年前は会議の資料を前に分らない事が多くよく質問していました。

毎月毎月の繰り返しで段々理解度が深くなるようです。

継続は力なりと言う事だと思います。

でも退職されるのは残念な気持ちですが、この社員さんのお役に立てた事で少し嬉しい気分でした。
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最近お客様の税務調査で多く問題になっている事は、決算時に工事は終わっていても売上の計上が遅れて翌期の売上に計上される事です。

通常の仕事ですと納品やサービスの提供時が売上の計上になる訳です。

建設業の場合には、請負工事が完成した時点が売上計上になる訳です。(大型工事等の例外は除く)
これを完成基準と言います。

従って契約金や中間で入金がある場合には、未成工事受入金として完成する迄の入金分は前受金として流動負債の勘定科目で処理され、売上では無い扱いとなります。

専門工事の会社さんで問題になるのは、小工事等で工事は完成していても元請との間で請求金額が確定せずに請求書の発行が出来ない為、決算時に売上の計上から漏れてしまうケースです。

例えば3月決算の会社で工事は3月に終わっていても、請求月は6月(入金は7月)になる場合等決算申告は終了している為翌期の売上に廻される場合です。

他の業種では考えられない事ですが、契約書等が無い小工事にはよく起きる事です。

もう一つ同様の事が見られます。

リフォーム工事等で営業マンや現場監督さんが仕事を終了してもお客様に対して請求書の発行が遅い事です。これは請求忘れの原因にもなりますので、注意と意識改善が必要です。

忙しい監督さんは、請求業務の手配が遅れがちです。又契約が無いので、その仕事の情報は個人の頭の中に保存されていて、事務方は分りません。どんどん未請求工事が増えていき、決算が終了しても請求していない状態で税務調査等で売上計上漏れが指摘されます。

いずれにしても、どんぶり勘定を止めて一つ一つの工事の原価管理と一つ一つの工事の請求管理や入金管理が必要です。

中小建設業が儲かる会社に変身する為の重要なステップです。
専門工事業のA社(年商10億円)の中途入社社員さんのお話です。

A社は少し荒い職人気質の方が多い会社です。40歳代の中途入社Bさんは業界未経験ですが、前職迄の経験を活かして社長が期待して採用された社員さんです。

事務や業務管理等は従来パートさんの仕事で社長が主体で管理をされています。

此処に会社の弱みを感じて、B社員を採用され、原価の管理や経理の見える化の為、私もお手伝いさせて頂く事になりました。

B社員と会社が従来していなかった、原価管理や月次試算表の作成等に取組始めたのですが、現場の仕事と掛け持ちで作業をしています。

まず現場の管理職からは、男性が事務作業をする事に否定的ですし実際に現場にでて職人見習や監督見習等、多忙を極めています。

又理不尽な上司の発言に反発したり、若い職人さんから罵倒されたり、叱責を受けたり大変な毎日です。(正直折角教えているのに、辞められたら困ると私が思う位でした)

A社長とB社員と私で会食をする機会がありました。

その時の会話で頑張れる訳が分りました。

つまりA社長からB社員に採用理由ややって欲しい事が説明され理解されていたからです。

①今迄の会社の悪い部分を改善して行く為に採用された事

②社長が係わっている事務管理の作業を多忙を極める社長の代わりが出来るように

③新入社員としての扱いなので、先輩達と折り合いながら、仕事を覚えてから徐々に具体的に改善提案に進む

④職人としての能力は期待していない(追いつく訳がない)

等です。つまり旧態依然とした会社を変える為には新しい風を吹かせ、社長の考えを浸透させ会社を職人気質の体制から普通の建設会社の管理レベルに上げる。

そんな思いがある社長は特に2代目社長等に多いと思います。何の為にその社員が必要なのか?社長の言葉で新入社員にお話して理解させる事が重要だと思います。




社員さんへの指示の仕方で大きく成果に開きが出る会社の例です。(どちらも私が事務所で作業中に耳にした事です)

A社長「○○さんいつもありがとう!今日のXX建設の見積もりの件先方も急いでいるので少し詰めてくれると助かります、宜しくね」

A社員「社長XX建設さん見積もりですが、今先方にメール送信できましたのでご報告させて頂きます」

A社長「ありがとう!素早い対応のお陰で受注確率が高くなりそう、ありがとうね」
後日
A社長「○○さん先日のXX建設さんの見積もりの件お陰で受注出来た!ありがとうね」

こんな会話をA社では事務所の中で飛び交っています。
A社は毎期、業績好調です。

B社長「おーい○○さんXX建設さんの見積もり急ぎだで、大至急やってくれ」

B社員 特にリアクションなし

B社長「おーい○○さんXX建設さんから督促の電話があったけど見積もりどうなった、まだ出来んのか」

B社員「実は他の仕事も立て込んでいて(たくさんの仕事の内容を言い訳説明)まだ出来ていません」

私は、ホウレンソウやコミュニケーションの専門家ではありませんので、専門的な指導は出来ませんが大筋の話はA社、B社同じです。

部下とのコミュニケーションを上手くとり、部下から尊敬される上司になり、上手に部下を使い、成果を上げる、それがA社長です。

社員も仕事が楽しく出来、やらされ感では無く、やりがい感を持って仕事に取組む事が出来る。

伝え方を考えれば、会社の成果にも結び付く実例のご紹介です。
数年前から問題視されている建設業の社会保険未加入の問題です。

さすがに安全書類の記載に事業所の社会保険の記号番号等の記載が必要な為、私のお客様では未加入の事業所はありません。

ただ加入が必要な方全員が入っているか?と言うとまだまだ加入率は低いようです。

役員や営業職や監督職等の加入は進んでいますが、社員の職人さん等の未加入は多く見受けられます。

社会保険事務所の調査等が発端で加入された方も見えます。又元請け先からの指導で止む無く加入された職人を多く抱える建設会社もあります。

本日申し上げたい問題点は2つです。

一つ目、社員さんが加入したくない意思の明確な方です。これは年配の方に多い訳ですが、今更加入して保険料を払っても受給資格が得られる見込みがない方です。手取りが減るだけで本人が加入したくない訳です。

これには会社も困りますが、お客様のA社では人手不足の折、社会保険の加入拒否を理由に辞めて頂く訳のもいかず、従来と同じ扱いながら、社員から外れて一人親方として会社に労務を提供する形です。(これには労働災害時等雇用者の扱いでは無くなるリスクや税金の問題等別の問題もありますが、本日の本題では無いので別の機会に申し上げます)

二つ目は会社の法定福利費の負担が大きくなる事です。従来の未加入の方に支払う給与の額の20%超の人件費がかかる事です。逆を言えば労務費の原価が上昇する事です。

多くは会社がこの負担増に対応する対策も取れていないのが現状です。

でも法律であり、社会のルールとして嫌でも決められている訳です。社会の一員として法人の代表者として守るべき事です。

ただ社会保険に加入して労務コストが上がり、赤字経営に転落では困ります。

この部分については、最大限の知恵を絞り、最大限の努力を労使共にする覚悟が必要です。

社会保険の未加入の社員を抱えながら何の対策も打たず、何も考えない成り行き任せの経営者も多く見受けられます。いずれ時代に取り残されると思います。

一日でも早く悩み、重要な経営課題に加えて欲しいと思います。
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プロフィール
HN:
服部 正雄
性別:
男性
自己紹介:
長年にわたる建設業での総務・経理経験を活かし、”脱どんぶり勘定”を目指す経営者様の補佐役として『株式会社アイユート』を設立し、事業に邁進する。
コンサルティングと原価プロにより、事務処理型の経理からの脱却・攻めのデータ・数値分析手法で経営改善を実現する。

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