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建設業の総務・経理に携わって、数十年… ”脱どんぶり勘定”を目指す経営者様の補佐役として事業で邁進中。日々の出来事や思いを綴ります。
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建設業の特殊性から毎年建設業の許可業者は、事業年度終了届の提出が必要です。

決算の内容を建設業の様式で県庁等に届出する訳です。

建設業の許可を持っている会社の決算書は公開される仕組みです。

取引先の財務内容を閲覧できる事から、信用調査等取引先の与信管理の一つとして利用できます。

但しコピーは出来ませんので、完成工事高、売上総利益、経常利益、税引後利益迄書き写す作業は要りますが、決算の内容が分る訳です。

これは取引先の内容が分る事、一般の個人の方も、住宅を建てたり、大型リフォーム等個人の方でも契約金等先に建設会社に多額のお金を払う訳ですから、個人的にもその会社の経営内容に興味を持って頂く事も重要な意味を持つのですが、殆どの方はその制度も知りません。

この事がお伝えしたい事の1つですが。

もう1つは、その決算書の作り方が税理士さんの決算書をそのまま書き写せば大丈夫ではない決算書の作り方が多いのです。

何が言いたいかと言うと、税理士さんによってバラバラの作り方です。建設業の様式ではない決算書はもうひと手間必要になります。

この辺りの決算書の作り方について、もう少し統一出来るような改善施策が、税務署と国土交通省や県庁の担当課等で統一規格的な作り方が出来ると業界の改革にも繋がると思う。



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本日は建設業の決算書について書きます。

新しいお客様、専門工事の会社さん年商8億円です。

お手伝いを始める前に決算書を拝見しました。

貸借対照表を拝見すると、未成工事支出金と未成工事受入金の勘定科目がありません。

損益計算書を拝見すると売上原価は仕入高と棚卸高だけ、外注費や製造原価の課目の無いおよそ8億も売上げている、建設業の決算書とは思えません。

公共工事や大型工事がある会社です。未成工事支出金は絶対あるはずです。未計上と言う事は、全部が原価として計上されている事になる。

未成工事受入金が無いと言う事は、公共工事の前受金やゼネコンからの出来高の入金分が全て売上として計上されている事になります。

経営審査等の時には、労務費や外注費や工事の経費類の記載が必要な工事原価報告書が要ります。

これらを経営審査用に提出する場合には、行政書士さんが決算書から、修正して建設業の事業年度終了届の作成をしているとしか考えられない。

社長さんに一応のご説明をさせて頂いた上で、税理士さんとお打合せさせて頂く機会を作って頂くようにお願いしました。

工事原価報告書のある建設業様式の決算書に改善を申し入れたらなんと言われるか?

少し面倒な話かも知れませんが、頑張るしかありません。
お客様のご紹介にて訪問させて頂いた年商10億円の専門工事の建設会社さんのお話です。

この会社では未成工事の支出金を工事毎に分るようになっていました。

その処理が可笑しく税務調査にて指導されたようです。

お話をお聞きすると期末に未成工事支出金の金額を全額売上計上していたようです。

何故売上なのかは分りませんが、税務署の言うには『未成工事支出金の金額を売上計上するのでは無く当期の平均利益率分を加算して売上計上して下さい』
そんな指導です。

その会社さんでご説明させて頂きましたが、未成工事支出金は仕掛工事とも言いまして、工事途中に支払った金額ですので、棚卸資産に計上される事が正しい決算の処理方法です。とご説明させて頂きました。

どうして申告された税理士さんが売上に計上されたかは不明ですが、今迄未成工事支出金の計上漏れについてはよくある話ですが、売上に上げてその分の利益が乗せてないご指導もどうかと思う。

私が税務職員だったら、決算の処理方法が間違っています。とまず教えたうえで、売上にするのであれば、平均利益率は加算されないと、翌期に利益分が増加しますので、今期の利益分が先送りとなります。“だから平均の利益分を今期に計上して下さい』と説明します。

もう一つ売上に計上しなくても、未成工事支出金を棚卸資産として計上して頂ければ、翌期完成した時に売上になり差額が翌期の利益になります。それが正しい処理です。

又売上にすれば、借受消費税が発生して、翌期に納付すべき消費税が今期先に納付する事になります。

其処までご説明して頂ければ、お客様の経理レベルの向上に役に立つのに・・・・

税理士さんにお任せの会社では、よくあるお話かもしれません。

税理士さんも建設業で10億の会社を顧問に持たれるのですから、正しい処理で決算を組んで欲しいと思いましたしこういう税理士さんが見えるのであれば、税理士会等で建設業の決算処理の講習等も是非実施して、建設業の正しい処理を認知して頂きたいと思います。

でも会社の社長や経理担当の方にご説明してご理解を頂いたので、次年度からは正しい処理に改まると思います。

少しは人のお役に立てた訪問だったと思います。
専門工事業で年商15億の会社様から、経営事項審査を今後受けて将来的に公共工事の仕事もしたいとご相談を頂きました。

決算書を拝見すると、売掛金の中に工事の売掛金と兼業事業の売掛金が合算されて入っている。
建設業では売掛金の事を完成工事未収入金(つまり完成した工事代金の売掛金)と言います。
此処に兼業事業の売掛金も含めては拙いと思う。

又仕掛品の勘定科目が使用されていましたが、未成工事支出金の事で名前は違うが内容は同じでした。

問題なのは負債勘定の前受金が工事の未成工事受入金と兼業事業の単純な前受金が合算されていました。此処は意味合いも違うし拙いと思いました。

又買掛金と工事未払金は同じ意味ではありますが、買掛金の明細を拝見すると外注費と仕入の未払だけが買掛金に計上され、工事原価の扱いの経費等は販管費の未払や本来であれば未払消費税で表示すべき消費税の未払分や役員報酬や給与等の人件費も一緒に未払費用の表示になっていました。

このように税理士さんの税金が同じなら勘定科目の設定はいい加減にされている税理士さんもよく見かけられます。税金が同じでも分りやすく、見栄えの良い決算書を作る事が決算書の評価を高めるためにも重要な事だと思います。

顧問税理士さんにこの事をどう伝えて、来期から建設業の様式で正しい決算書にして頂くのか、

又は経営審査をご担当される行政書士さんにご説明して、県庁に届ける年度終了届や経営審査の書類を考慮頂くのか?

いずれにしてもこの社長に正しく理解頂く事が重要で、上手く説明しなければと思っています。
その上で社長の判断に委ねたいと思います。



本日は少し専門的な建設業の収益計上時の基準のお話です。

新しいお客様で3月決算の会社様のお話です。ゼネコンから専門工事の下請としてお仕事をされています。

決算の打合せ時に税理士さんから、今期から従来の進行基準から完成基準に変更で宜しいですね?
と社長に確認の言葉があった。

建設業の収益計上の基準は工事完成基準と工事進行基準があります。

工事完成基準は工事による完成引き渡し時に完成工事高として収益が計上されます。完成するまでは未成工事として入金した金額は未成工事受入金として前受金と同じように負債となります。
又支出した金額は未成工事支出金として仕掛として棚卸資産に計上されます。

この先生の言われた言葉の工事進行基準とは、工事の進行度合いにより進捗率によって収益計上される形です。

又工事期間が1年以上請負金額が10億円以上の大型工事については工事進行基準の適用を受けます。

進行基準の言葉に食い付く訳ではありませんが、この会社の売上計上のタイミングは元請先に請求書を発行した時が売上(完成工事高)の計上となっていました。

従って工事が終了していても元請から注文書や指定請求書等が未着の場合は売上にならず、契約されている工事の出来高の請求も請求書の発行時に売上計上となります。

つまり進行基準ではなく、請求書の発行時基準で建設業以外の業種の売上基準で決算が行われていたのです。

だから今期の工事別の収益を見ると決算終了後の4月から6月の粗利益率が異常に高くなりました。

これは本来の工事原価の管理が出来ていれば、未成工事支出金として計上すべき原価が前期の原価に計上されて、今期の売上高に見合う原価は既に前期計上済と言わざるをえません。
税務署的にみれば、前期の期ズレとして前期の完成工事原価が過大計上されていたと言われる可能性があります。

従って本来の工事進行基準で決算を実施しようとすれば、工事毎の進捗の確認及び工事に付随する原価が正しく把握する必要があります。(完成基準より難しいと思います)

いずれにしても正しい経営状況を把握する為には工事1件毎の請求管理や原価管理が必要です。

多くの中小建設業ではこのお客様のような問題を抱えたまま決算を実施している現実があります。

儲かる中小建設業には絶対必要な経理の仕組みです。出来ていない会社は是非ご相談下さい。






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服部 正雄
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男性
自己紹介:
長年にわたる建設業での総務・経理経験を活かし、”脱どんぶり勘定”を目指す経営者様の補佐役として『株式会社アイユート』を設立し、事業に邁進する。
コンサルティングと原価プロにより、事務処理型の経理からの脱却・攻めのデータ・数値分析手法で経営改善を実現する。

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