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建設業の総務・経理に携わって、数十年… ”脱どんぶり勘定”を目指す経営者様の補佐役として事業で邁進中。日々の出来事や思いを綴ります。
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年商5億位の専門工事の会社さんの話です。何時もお話している建設業に多い売上の計上漏れの話です。

今回、気が付かなったら、540万損をする所でした。

経緯をお話しますと、基本的にはこの会社さんは毎月の未成工事一覧表で請求していない工事が担当者に分る仕組みが出来ていますので、工事原価の支出時に工事番号さえ作成して原価を計上すれば請求した工事は完成工事として、原価との差額(粗利益が担当者毎、元請毎に分る)又未請求の工事は未成工事の一覧表で確認出来る仕組みです。

だから売上漏れが起きない筈ですが、今回決算で元請毎に1年間の売上高と粗利益高を検証しました。

すると1年間を通じて赤字になる元請先が有りました。

その元請先の1年間の取引全てを確認した所、1件の工事が60万円で原価が450万円差額390万が赤字でした。

理由を確認すると1ブロックの請負金額が60万原価が45万でした。工事は10ブロック終了しましたが、元請先からの注文書は1件の60万しか到着しませんでした。

当然1件の工事と認識せずに10件の工事を請け負ったように工事受注記録をすれば請求漏れが起きる事は有りませんでした。(注文書の未着に気が付く)

事務方は1件の工事分が注文書到着した時点で完成扱いにしていました。(10ブロックの仕事とは知らなかった)又担当者も注文書が到着していると思い込んでいた。

普通は毎月の売上高粗利益の資料で気がつくはずでしたが、担当者が忙しい事等も有りスルーされていたようです。

しかし決算時に元請毎の売上高粗利益の資料を作成する事で今回のミスが発見できました。

他の例も売上漏れの事例は一杯有ります。他の業種の方からみれば考えられない事ですが、本当に売上漏れは度々発見します。(売上漏れに気が付かない⇒仕組みが無いからその事が分らない)

売上漏れに気が付く仕組み創りが中小建設業の一番簡単な経営改善かもしれません。

この会社では元請に交渉して無事540万の未回収の請求が出来、540万のキャッシュと540万の税引前利益が増えた事は大きな成果です。
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プロフィール
HN:
服部 正雄
性別:
男性
自己紹介:
長年にわたる建設業での総務・経理経験を活かし、”脱どんぶり勘定”を目指す経営者様の補佐役として『株式会社アイユート』を設立し、事業に邁進する。
コンサルティングと原価プロにより、事務処理型の経理からの脱却・攻めのデータ・数値分析手法で経営改善を実現する。

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