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建設業の総務・経理に携わって、数十年… ”脱どんぶり勘定”を目指す経営者様の補佐役として事業で邁進中。日々の出来事や思いを綴ります。
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20代で起業して10年になる土木工事の若手社長から相談があった。

6月20日に入金予定の大口売掛金が入金されず、原因は売掛先の50代の経営者が急病にて病院に入院した為との事

偵察を兼ねて病院に日参しているが、相当に衰弱した様子で、少し待ってくれとお願いされているが、若手社長の方も、入金がないと連鎖的に自社の支払いがショートするので相談があった訳です。

当面の資金繰りのメドをつけてから、詳しくお聞きすると
①社員2~3名の小規模な会社なので、会社の機能不全が予測される事。
②病状が深刻で万一の事態も考えられる。(社長は50代)
③生命保険はあるそうで、万一の場合はそれで払うからと社長が言っている。
④当面病院から遠隔操作で社員と奥さんで請けている仕事を廻す予定。

私は相談者の若手社長に、回収不可の可能性がこのままだと高いと思う、従って自分の会社を守る為に
経営者の妻に売掛債権の連帯保証人になって頂く書類を作って印を押させる事が先ず出来る事ではとアドバイスした。
病院の枕元で、厳しい話で病状など考えたら心を鬼にしないと出来ないかも知れないが是が出来れば、遅れても回収の可能性が出てくるが、最悪の状況を予測すると貸倒になる可能性が高いと話をきいて感じたので若手社長に話した。

頭では分るが、行動出来るか?多少疑問の返事だった。

此処で言える事は3つ、事業をすると言う事はこんな厳しい場面も考えなければならない事。甘く考えると自分も共倒れ更に自社の社員、家族、取引先に迷惑をかける事になる。
行動してやりきる社長と出来ない社長の差が会社を継続する上で差がつく事。
そして小規模の会社では、私自身も含めて、経営者は健康面でも注意が必要、常にこんなリスクを伴い仕事をしている事実はどこにでもあると思う。
リスク回避に生命保険があるとしても亡くなった後の話なので、
会社経営には健康な身体と強い精神力が必要だと思います。

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年商3億円の建築リフォーム業のお客様での話

2月分の完成工事一覧表から売上が50万円あるのに原価支出の0円100%粗利益率の工事があった。

担当者に尋ねてみると、塗装工事のA社に仕事をさせたけど、請求書がきていないとの事。

つまり請求を忘れている事になる。仕事をしても請求を出していないA社に問題があるわけですが、私に言わせるとよくある話です。

他の業種では考えにくいのですが、建設業の場合には小さい工事に契約書があるわけでもなく、電話1本で職人さんを手配、材料も手配して仕事をする。

忙しさにかまけて個人が忘れてしまえば、そのままになる。チェツクするルールも無い。日報も無い会社も多い。日報があっても不完全で、確認する事も無い。どんぶり勘定なので忘れている事も分らない。

このお客様のように、システムを入れて運用しているから原価が0円が分る訳で、以前では請求がきていない事も分っていなかった。

どんぶり勘定の恐ろしさです。この損失は仮に40万円の売上が漏れたのではなく、最終利益が40万円減った。更に現金が40万円失った事になる。そこに気付いて下さい。どんぶり勘定の社長さん!
年商4億円位の木工事が得意な工務店で、常用大工さんの日当がAさんは25,000円BさんCさんは16,000円と差がある。
技術力、経験等是までの経緯等で差があると思うが、社長に話を聞いてみると、Aさんの25,000円の方が経費バランスとして結局安くメリット大との事です。
つまり日当の高い方が、高い以上の仕事をしている判断が成り立っている。

又別の年商10億位の建設会社の社長のお話で、住宅公団関係の退去後のメンテナンス、リフォームの仕事で、日当2万円の大工さんに作業を依頼しているが、コスト面で細々した仕事が多く適正原価より高くつき元請の粗利益を圧迫している原因になっているそうだ。
高い技術力の要求されない、退去後のメンテナンス作業なので、日当15,000円位の大工さんに変えたいとのお話を聞いた。

つまり言えることは発注側からはコストに見合った以上の作業をして頂ける職人さんが必要で、安ければ良いと言う事でもない。(安物買いの銭失いと言う言葉もある。)

コストに見合った職人を適材適所に配置しているか?発注者側にとって重要なコストであり、把握、注意する義務をあまり考えていない経営者と、常に考えている経営者の差が大きく開くと思う。

又職人側から言うと忘れられがちだが、自分の技術レベルのUP、人的関係、配慮等人間力のUPを考え発注者の依頼レベルを超える満足の行く仕事をする事が自らの行く末に大きく差がつく事が言えると思う。

そんな事を考えて仕事する職人と黙々と作業に取組むだけの職人とおのずと差がつく事をお伝えしたいと思う。

でも考えてみると職人さんの話ではあっても、自分の話に置き換えて考える必要があると自分でも思いました。


木工事が得意の年商4億円のA建設さんでのちょっと良いお話です!

A建設さんは業歴も古く、現在2代目の社長様です。店舗、新築住宅、リフォーム工事等木工事が得意な会社でメインは一般ユーザーではあるが、大手ゼネコンからも木工事の下請仕事を選別して受注している。

つまりどこでも出来るような予算の厳しい仕事ではなく、A建設の技術力、施工力が必要な仕事だけを受ける為、平均利益率30%位頂く事が出来ている。

お客様の大手ゼネコンがビルを建築中、近隣との間で、問題が発生、対策として近隣住宅の補修工事が必要となった。
A建設さんは厳しい見積りを出す事もなく、かかった費用に利益をのせて請求出来る仕事。
どんどんと仕事が膨れ上がって、新築住宅を建てる位の売上になった。

理由を担当者に尋ねてみると、大手ゼネコンの部長から、自社の下請けを入れて問題が又出たら二次クレームで大変になるので、A建設さんに全てお願いするように指示されているとのお話だった。

元請様お施主様の厚い信頼を頂ける仕事が出来る事が如何に重要であるか大切な事を学ばせて頂いた。
私のお客様で専門工事業年商5億円の会社です。世間では厳しいと言われている業種ですが、本年の決算で法人化して10期目ですが、最高の決算数字が出そうで如何に節税するか、羨ましい限りのご相談を頂いております。

何故ここ1~2年業績がアップしたのか秘訣についていろいろ考えられますが、1番大きな理由は元請の会社から工事を下請として頂く訳ですが、追加金額を強く意識して全員が仕事をするようになりました。

勿論交渉の段階では大変なご苦労もあると思いますが、当初の打合せ、見積りに無い仕事を依頼された分について、全て別の工事番号を作り支出管理を必ず別に分けてする。そして元請会社に交渉する。
頂けない場合でも元請先に幾らの貸しがあると、担当者、社長が知り、次に繋げるような交渉をしております。

社長以下全員が知らず知らずの内に利益に対する意識が向上しているのではと思います。

このような、支出管理を別に管理して幾ら損をしたか明確に計数管理が出来る仕組みを作った事が正解であったと思います。

このように経営者が成り行き経営から、改善意欲をまず持つ事から経営改善がスタートします。
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プロフィール
HN:
服部 正雄
性別:
男性
自己紹介:
長年にわたる建設業での総務・経理経験を活かし、”脱どんぶり勘定”を目指す経営者様の補佐役として『株式会社アイユート』を設立し、事業に邁進する。
コンサルティングと原価プロにより、事務処理型の経理からの脱却・攻めのデータ・数値分析手法で経営改善を実現する。

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