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建設業の総務・経理に携わって、数十年… ”脱どんぶり勘定”を目指す経営者様の補佐役として事業で邁進中。日々の出来事や思いを綴ります。
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実行予算が作成できない会社、予実管理が出来ない会社(作りっぱなしの会社)、作っても予算を守らない会社等々実行予算で工事毎の粗利益目標を立て、施工管理、工程管理、安全管理等と共にお金の管理が重要といつも申し上げている訳です。

訪問したある会社のまずい事例を紹介します。

A社は売上10億位の土木、建築の会社です。概ね1千万以上の工事については事前に実行予算が作成されています。受注時から厳しい内容の、1億位の物件で担当者から実行予算が提出され、粗利益概ね7%でした。

担当役員から社長に廻せないからもっと頑張って再作成、再提出を指示されました。工事は着工して進んでいます。担当者はやむなく、根拠が不明確なまま12%の希望的予算を再提出⇒承認となった。

工事が終わってみると、何と0.5%の粗利益しか出ない事が判明して大騒ぎ。当然1200万の予定利益が50万の粗利益に減った訳です。

原因の一つに予実管理が出来ず、どんどん工事が進み、支払いも進んでしまう。月次の原価検討がなされていない事。最終的に何故守られないのか社長が尋ねても出来ない言い訳ばかりか、元々無理な予算を組まされた感覚が担当者にあった。

この会社の問題点が多くあるが、私は社長に申し上げたのは、実行予算の責任は誰にあるのですか?
厳しい状況の受注は覚悟の上で受注した訳だから、担当者任せにせず、担当役員、最終決裁者の社長も積極的に予算作り、業者選定、等に関与して拘わる事で実行予算の連帯保証人になる事です。

予実の進捗にも興味が出て、大丈夫か?心配もして3人の文殊の知恵を絞り予算を守る姿勢と覚悟を見せる。社長の姿勢、役員の姿勢が変わらなければ、担当者が悪いと叫んでいても予定利益の差額1150万は戻ってきません。

社長も担当役員も担当者も真剣にお金の事も考えて仕事をしないと、儲かる仕事はどんどん減り、厳しい仕事で如何に利益を残せる会社になるか?

此処の差が生き残りの重要ポイントの成否を分けると思う。
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尊敬するコンサルタントの先生のお話を伺った。大変参考になるお話なので、ご紹介します。
タイトルの原価低減5つのポイント
①旗を立てよ
歩掛りを基に予算を立てる(利益目標を作る)
②行き方を変えよ
新しい道を切り開く、VE(新しい仕事の仕方)設計VE、施工VE,施工検討会、予算検討会
③ムダを省け
手待ち、手戻り、手直しをなくす仕事のやり方(予算以下の施工)
ムラがある仕事⇒ムリがきて⇒ムダが出る
④マイルストーンで改善せよ(一里塚)
工事の月次決算でチェツクする
⑤来た道をふり返れ
工事反省会、歩掛りのまとめ(データを次に活かす)

コスト管理を山登りに例えたお話だった。

でも計数管理が出来ていない会社では無理な話。まずは計数管理の出来る体制作り
それから意識改革の仕組みと原価低減の手法が活きてくるはずです。
原価プロ導入半年経過のお客様の話、帳票の中で、担当者別未成工事一覧表配布。一人の担当者(担当工事の一番多い人)から請求したはずの工事が残っているとの指摘あり、経理で調査した。

結果1つの現場で、4つの工事を請求する為、工事登録があった。その中で、2件は請求済だった事が分った。残りの2件について、担当者からは請求の指示を出した、経理では2件分の請求指示はあったが、1回だけで、4件に分れている事も知らなかった為(言った、聞いてない、の話)

この結果社長に言える事は、①前(原価プロ導入前)なら売上漏れに絶対なっていた。②確認資料の作成配布の威力。③人の覚えは当てにならない。④金額も馬鹿にならない金額(約80万)⑤担当者、経理共に自分に当事者意識が薄い。

でも原価プロ導入して良かったでしょう!自信を持って話が出来た。

原価プロ導入のお客様で、当初の売掛金(開始残高)の登録後、工事ごとの請求、入金などの管理を開始したが、4か月経っても当初の開始残の売掛金が未入金の客先が数多くあった。

以前からの売掛金がどの工事の分が未収か管理されていない為、値引きなのか?、再請求で回収促進作業を勧める分なのか?把握されず、不良債権化してしまう事例があった。

売掛債権の管理者を決めて、原価プロを使って工事ごとの入金管理をきちんとする。原価プロの成果の一つがはっきり実証された。(大変嬉しい!)
 

先週の新規訪問先での出来事で、ある社長 業者の請求書をチェツク安く、安くと値引き指示、受けた担当者間に挟まり困っていた。仕事は既に終わっている、交渉を受ける事を予測して少し高めに価格設定していると,思われる先、又喧嘩ごしで怒る業者など・・・・

私は提案しました。実行予算を必ず担当者に提出させ、社長が必ず状況判断、現場の判断などから査定を行い、その査定金額が現場ごとの予定原価と考え、後は実行予算の管理だけにして、担当者に裁量権を与える
担当者も何を目標に頑張れば良いのか分らない状態から、予算内で施工する目標が出来。結果社長の時間も営業活動に費やせ、良い事ではと提案、

でも社長値引き要請が口癖になっているようです。
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プロフィール
HN:
服部 正雄
性別:
男性
自己紹介:
長年にわたる建設業での総務・経理経験を活かし、”脱どんぶり勘定”を目指す経営者様の補佐役として『株式会社アイユート』を設立し、事業に邁進する。
コンサルティングと原価プロにより、事務処理型の経理からの脱却・攻めのデータ・数値分析手法で経営改善を実現する。

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