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建設業の総務・経理に携わって、数十年… ”脱どんぶり勘定”を目指す経営者様の補佐役として事業で邁進中。日々の出来事や思いを綴ります。
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労災保険の手続きですが、殆どのお客様では、一括有期事業として、1年に1回元請工事高を工事の事業別に計算した事業費に労務費比率を掛けて労災保険料が決まる仕組みです。

その元請工事高が正しく金額把握されている会社は少ないのですが、本日はその話では無く、一括有期事業では通用しない場合のお話です。

A社では名古屋本社のお取引のある会社さんが、遠隔地で支店事務所を建設の為受注され工事が開始しました。

不幸な事に労災事故が起きてしまい手続きを進めようとした所、一括有期事業では隣接の都道府県の工事は適用になりますが、遠隔地の場合には単独有期事業の届出が必要と労災窓口の事務組合で言われました。

私のお客様ですが、社労士さんも顧問で見えるのでお節介はやけませんでしたが、皆さんが余り御存知無い事でと思い書かせて頂きます。大きな工事の受注時のみ単独有期事業の届出が必要と思っていました。しかし言われて調べてみると以下の場合は単独有期事業の成立届が工事毎に必要のようです。

①請負金額が1億9千万以上のもの
②概算保険料が160万以上のもの
③本社所在地の県内及び隣接する都道府県の区域外のもの
④同時に行われる工事が他にないもの

つまり大型工事以外はまとめて一括事業として手続きをすれば良いのでは無く、遠隔地の場合には少額の工事でも単独で届出が必要と言う事です。

保険関係が成立した日から10日以内に保険関係成立届を同じく20日以内に概算保険料の申告・納付の手続きが必要でした。

今回は工事が開始してから1ヶ月が過ぎており、保険関係成立届を提出していない期間中に起きた労災事故については、その保険給付額の全部又は一部を事業主から徴収されるとされています。

例え少額の工事でも元請で受注して、遠隔地が工事場所の場合上記のような手続きが必要になります。面倒ですがご注意ください。

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プロフィール
HN:
服部 正雄
性別:
男性
自己紹介:
長年にわたる建設業での総務・経理経験を活かし、”脱どんぶり勘定”を目指す経営者様の補佐役として『株式会社アイユート』を設立し、事業に邁進する。
コンサルティングと原価プロにより、事務処理型の経理からの脱却・攻めのデータ・数値分析手法で経営改善を実現する。

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